赤ちゃんが生まれてから1ヶ月経つと、生活のリズムが少しずつ整ってくるものの、夜泣きに悩まされる日々が続くことも少なくありません。新生児期の赤ちゃんは、まだ昼夜の区別がついておらず、泣くことで自分の状態を知らせるのが普通です。しかし、夜中に何度も起きることで、ママやパパは疲労が溜まってしまいます。この記事では、1ヶ月の赤ちゃんの睡眠パターンと夜泣きの対処法を、具体的な体験談や科学的な根拠を交えてお伝えします。
1ヶ月の赤ちゃんの睡眠サイクルとは?

生後1ヶ月の赤ちゃんはまだ体内時計が発達していないため、昼夜の区別がつきにくい状態です。私の場合、初めの1週間は赤ちゃんが3時間おきに起きることを予測していましたが、実際には1時間半で泣き出すことも。これは成長ホルモンが活発に分泌されるこの時期特有のリズムです。
昼夜の区別がつかない理由
赤ちゃんは、胎内にいる間は昼夜のリズムがないため、外の世界に適応するまでには時間がかかります。私も昼間に赤ちゃんをたくさん遊ばせて「夜ぐっすり寝てくれるだろう」と思っていましたが、逆に夜中に目がぱっちり!興奮して目を覚ますことが多くなってしまいました。これは、昼間の刺激が多すぎて、赤ちゃんの脳が夜中に情報を処理しきれなくなったことが原因のようです。
夜泣きの原因は?

夜泣きにはさまざまな原因がありますが、それを特定するのは難しいことがよくあります。私も夜中に赤ちゃんが何度も泣き出すと、「何が原因なんだろう?」と途方に暮れた経験があります。主な原因としては以下が考えられます。
空腹やおむつの不快感
夜泣きの最も一般的な原因は、空腹やおむつの不快感です。母乳の場合、赤ちゃんが欲しがるだけ与えることが推奨されており、1日に10回以上授乳することも珍しくありません。ミルクよりも母乳のほうが消化が早いことも、原因のひとつのようです。また、おむつが濡れていると、気持ち悪さから泣き出すことが多いです。
体温や湿度の不快感
赤ちゃんは自分で体温調整ができないため、室温や湿度が快適でないと夜泣きにつながることがあります。理想的な室温は、冬期は20〜25℃、夏期は25~28℃、湿度は50~60%が目安です。大人は少し肌寒いと感じるくらいの室温ですが、これを調整するだけで、夜泣きが減ったこともあります。
脳の発達による影響
生後1ヶ月の赤ちゃんは、脳が急速に発達しており、昼間に受けた刺激を夜に整理する過程で目を覚ますことがあります。脳の成長は健全な発育の証ですが、夜泣きが続くとママやパパには負担ですね・・・。
夜泣きの対処法

対処法を試してもなかなか効果が出ないこともありますが、試行錯誤しながら赤ちゃんに合った方法を見つけることが大切です。
授乳で安心させる
赤ちゃんが空腹で泣いている場合、授乳が最も効果的な対処法です。母乳の場合は、赤ちゃんが欲しがるだけ与えることが推奨されています。ミルクの場合は、授乳間隔を3時間以上あけることが推奨されています。これは、ミルクが母乳に比べて消化吸収に約2倍の時間がかかるため、あまり時間をあけずに授乳すると嘔吐や消化不良になる可能性があるからです。とはいえ、多少短かったり長かったりしても、それほど心配する必要はないとされています。量を守りつつ、赤ちゃんの様子をみつつ対応しましょう。
私の場合、混合育児(母乳とミルクを併用)をしていたため、寝る前の授乳〜朝まではゆっくり消化吸収されるミルクにしていました。やはり母乳と比べて夜中に起きる間隔が長くなり、助かることが多かったです。
室温や湿度の調整
部屋の室温や湿度を適切に保つことも重要です。私は加湿器を使い、湿度を60%前後に保つように心がけました。これにより、赤ちゃんが夜中に起きる頻度が減ったように感じました。
抱っこや子守唄でリラックスさせる
赤ちゃんを抱っこして優しく揺らしながら、静かに子守唄を歌ったり、小さなボリュームでゆったりとした音楽を聞かせて安心感を与えてあげましょう。赤ちゃんが安心して寝付くまでの時間が短縮されたので、試してみる価値があります。
夜泣きがひどいときに試してほしいこと

何をしても泣き止まない場合、次の方法を試してみてください。
お風呂やマッサージでリラックス
お風呂に入れて体を温めたり、軽いベビーマッサージをすることで、赤ちゃんの気持ちが落ち着くことがあります。特に寝る前にお風呂に入ることで、リラックスした状態で眠りにつきやすくなることが期待できます。
おしゃぶりやホワイトノイズ
おしゃぶりは、母乳を吸う時と同じように吸啜(きゅうてつ)本能を満たすことで、気分を落ち着かせ泣き止みやすくなります。また、鼻呼吸が習慣づいて口が空いた状態になりにくくなり、口から埃やウィルスが入り込むのを防ぐ効果も期待できます。
ホワイトノイズ(例:ファンや雨音)は、赤ちゃんがママのお腹の中で聞いていた音に似ていることから、安心して眠りに導く効果が期待できます。また、赤ちゃんはちょっとした物音でも反応して起きてしまうことが多いですが、ホワイトノイズで周囲の雑音を遮り、赤ちゃんが眠りやすい環境を作ります。寝ている間ずっと再生し続けても問題ありませんが、音が気になる場合は赤ちゃんが眠ってから1時間程で停止するようにしましょう。ひとつ注意してほしいのは、赤ちゃんの耳元で大音量で流していると難聴になる恐れがあるため、赤ちゃんから少し離れた場所で再生するか、小さなボリュームで再生するようにしてください。
ホワイトノイズは音楽アプリなどで手軽に利用できますし、iPhoneユーザーであれば、「バックグラウンドサウンド」機能で簡単にホワイトノイズを再生できます。
スワドル(おくるみ)を着させる

もう一つのおすすめの方法が、赤ちゃんをスワドル(おくるみ)で包むことです。スワドルは、赤ちゃんを包んであげることで、胎内にいるような安心感を再現します。新生児期には、赤ちゃんが手足を突然バタつかせる「モロー反射」が起こることがあり、これが夜中に目を覚ます原因となることがあります。スワドルで包むと、この反射を防ぎ、赤ちゃんがぐっすり眠れることが多くなります。
私は、赤ちゃんが寝るときにジップアップタイプの成形タイプのスワドルを着させたところ、夜泣きが劇的に減りました。一見窮屈そうに見えて心配になりましたが、赤ちゃんがリラックスして眠りやすくなることが実感できました。
スワドルの素材やサイズを選ぶ際には、赤ちゃんが快適に過ごせる柔らかい素材で、季節に合ったものを選びましょう。特に、きつくしすぎて赤ちゃんの動きを制限しすぎないように注意が必要です。スワドルを緩やかに着させたり巻いたりしてあげることで、赤ちゃんは自由に手足を動かせつつ、安心感を得られます。
睡眠環境を整えるための工夫
暗さと静けさの重要性
赤ちゃんの寝室は、できるだけ暗く静かに保つことが理想です。私も遮光カーテンを取り入れたことで、夜泣きが減りました。外の光や音を遮ることで、赤ちゃんがリラックスして眠る環境を作ることができます。夜中の授乳時やおむつ替えも、なるべく控えめな明かりのみで行いましょう。
日中の活動とリズムづくり
昼間は赤ちゃんをできるだけ活動的にし、夜は静かな環境で過ごすことで、体内リズムを整えましょう。日中にたくさんの刺激を与えるのではなく、少し外気浴をさせたりなど適度な活動と休息のバランスを取ることがポイントです。
ママ・パパが夜泣きに負けないために

夜泣きが続くと、ママ・パパも睡眠不足になりやすく、心身ともに疲れてしまうことがよくあります。私も最初は「赤ちゃんが寝ている間に家事を済ませなきゃ」と思って動き回っていたのですが、すぐに限界を感じました。夜泣きに対応するためには、ママ自身がしっかりと休息を取ることが何よりも大切です。ここでは、ママが夜泣きに負けずに乗り切るための工夫を紹介します。
昼寝は大事!しっかり取り入れて
赤ちゃんが昼間に寝ている間、ママも一緒に昼寝をすることはとても重要です。最初は「家事や他のやるべきことを済ませたい」と思うかもしれませんが、無理をしてしまうとエネルギーが切れてしまいます。赤ちゃんの昼寝に合わせて短い昼寝を取り入れることで、気持ちや体力に余裕ができます。
サポートを求める
一人で全てを抱え込まないことも大切です。家族やパートナーに協力を頼みましょう。家事代行サービスやベビーシッターサービスを活用するのもおすすめです。市区町村の助成を活用する方法もありますので、活用できるサポートはなんでも活用していきましょう。日中に交代で赤ちゃんを見てくれるだけでも、ママの体力を温存することができます。周囲にサポートをお願いするのは決して恥ずかしいことではありません。
私も夫と相談して、夜中の授乳後はバトンタッチして朝の授乳(搾乳した母乳かミルクを飲ませます)を分担してもらうことで、まとまって眠れる時間が確保でき体力を回復することができました。
自己ケアの時間は、心と身体の充電!
できるだけ自分自身のケアを忘れないようにすることが大切です。リラックスできる時間を意識的に作ることで、心身のリフレッシュが図れます。私の場合、お気に入りのハーブティーやディカフェのコーヒーを飲んだり、簡単なヨガやストレッチをすることで、気分転換をしていました。
大変なときは永遠ではない!長期的な視野で臨む
夜泣きの時期は永遠に続くわけではありません。赤ちゃんが成長するにつれて、眠る時間が長くなり夜通し眠るようになっていきます。この時期が過ぎ去ることを知っておくと、少し気持ちが楽になります。実際、私も「いずれは落ち着く」「むしろ”今だけ”の貴重な時間を楽しもう」と自分に言い聞かせて乗り切りました。短期的に辛くても、長期的には状況が改善されることを心に留めておきましょう。
オンラインや地域の育児コミュニティに参加する
同じ経験や、同じ悩みを抱えるママ・パパたちとつながることで、安心感を得られます。SNSや地域の育児サポートグループで、他のママたちと情報を共有したり励まし合うことができます。私も人と状況や気持ちを共有し「私だけじゃないんだ」と共感を得ることができ、精神的な支えを感じました。
夜泣きは赤ちゃんの成長に必要な過程の一部ですが、親にとっては大きな負担になることがあります。ママ・パパ自身が休息を取り、サポートを求めることが、赤ちゃんと一緒に夜泣きを乗り切るためのポイントです。無理をせず、長期的な視野で夜泣きに向き合い、今だけの育児体験を楽しんでいきましょう。