スワドル（おくるみ）は、赤ちゃんの眠りを快適にするために効果的なアイテム。赤ちゃんを包み込んで安心感を与え、ぐっすりと眠れるようサポートしてくれます。

しかし、「スワドルを着せると赤ちゃんが暑いのでは？」「本当に苦しくないの？」と心配なパパママも多いでしょう。そこで今回は、スワドルを使うメリットや選び方、春夏生まれ・秋冬生まれの赤ちゃんそれぞれにおすすめのアイテムなどを紹介します。

そもそもスワドルとは？

スワドルとは、生まれたばかりの赤ちゃんを包む大きな布で、英語では「Swaddle」と表記します。「おくるみ」とも呼ばれ、正方形や長方形の1枚布が一般的ですが、フード付きのタイプや整形済の服のような着せるタイプなどデザイン性が高い商品もあります。

スワドルは、キツくない程度にふわっと包まれている感覚から、赤ちゃんをママのお腹の中にいた時のような安心感を与え、落ち着いて眠る手助けをしてくれます。生まれてすぐの新生児期から、首がすわる生後3〜4ヶ月頃まで（寝返りの兆候が出るまで）の使用が適切とされています。

スワドルを使うメリット5つ

新生児期〜生後数ヶ月までの先輩ママからよく聞くこんなお悩み。

・夜泣きでなかなか寝付いてくれない
・寝かしつけに時間がかかる
・寝てもモロー反射で起きてしまう

■ モロー反射とは？
モロー反射とは、光や温度変化などさまざまな刺激に反応して、腕や足を広げる現象。もちろん赤ちゃんにとって無害なのですが、高確率で入眠を邪魔します。赤ちゃんは寝ている間に自分のモロー反射に驚き、目を覚まして泣いてしまうことがよくあります。このモロー反射は物理的に赤ちゃんの腕や脚を抑えてあげることで抑制できます。軽くスワドルでくるむだけでも、赤ちゃんの手足が身体に固定され、安心して入眠しやすくなります。

できることなら、なるべく寝かしつけには苦労したくないのがママの本音。スワドルを使うメリットを見ていきましょう。

①赤ちゃんの体温調節を助ける
赤ちゃんは皮膚が薄く体温調節の機能が大人よりも未熟です。赤ちゃんが夜ぐずったり泣き止まなかったりするのは、暑さや寒さが原因の可能性も。暑い夏も寒い冬も、スワドルを着せることで赤ちゃんの体温調節を助け、快適な温度を保てるようになります。

②寝冷え対策になる
赤ちゃんが眠る環境はできるだけ一定の室温・湿度を保つように推奨されていますが、それでも夏の冷房による寝冷えで体調を崩してしまうことも。通気性の良い夏向けのスワドルを使えば、エアコンをつけた室内でも快適な温度に保ってくれます。

③掛け布団なしで使えるから窒息の危険性がない
スワドルを着せれば掛け布団は必要ありません。掛け布団を使うと、寝ている間に赤ちゃんの顔に布団がかかり窒息する危険性があります。また、赤ちゃんが寝ている間に布団を蹴ってはだけてしまい、何度もかけ直すなんてこともなくなります。

④赤ちゃんが落ち着いて眠りやすくなる
スワドルの最大の効果は「モロー反射」を抑えることで赤ちゃんの入眠を助けてくれることです。ママのお腹の中にいた頃に近い状況を作り出すため、赤ちゃんは安心して眠りやすくなり、睡眠の質を高めることができます。

⑤顔のひっかきを抑えられる
赤ちゃんは、眠くなると顔や頭を手でこすったり、耳に手をやったりというしぐさがよく見られます。 これらは湿疹が原因の場合もありますが、湿疹がない場合でも、眠い時に体温が上がることで汗ばみ皮膚の薄い部分に痒みを感じやすくなることがあります。

ひっかき防止用のミトンもありますが、寝ている間に外れてしまうことも。手まですっぽり包まれるスワドルは、赤ちゃん自身による顔のひっかきを抑えるメリットもあります。

スワドルを使う場合の注意点

生まれたばかりの赤ちゃんにとって多くのメリットがあるスワドル。安心してスワドルを使うために、気をつけたいことをまとめました。

・仰向けに寝かせましょう
赤ちゃんにスワドルを着せたら、必ず仰向けに寝かせるようにしましょう。仰向けに寝かせることで、 SIDS（乳幼児突然死症候群）のリスクが低くなると言われています。（厚生労働省は、赤ちゃんが1歳になるまでは、仰向けで寝かせることを推奨）

うつぶせや横向きには寝かせないようにし、寝返りができるようになったら使うのをやめましょう。また、赤ちゃんのベッドや周りには毛布や掛け布団、ぬいぐるみ、枕などを置かないようにしましょう。これらは鼻や口を塞ぎ窒息のリスクがあります。 ※枕は、首が座る生後3〜4か月頃からが推奨されています。

・強く締め付けすぎないように注意しましょう
1枚布のスワドルで巻く時には、強く締め過ぎないように気をつけましょう。強く締め付けすぎると熱がこもりやすくなります。また、下半身をきつく巻きすぎると、「股関節脱臼」を起こす危険もあります。赤ちゃんの胴体とおくるみの間に指が2～3本入るぐらい（自由に足や腰を動かせるくらい）の余裕を持たせて巻いてあげましょう。

・熱くなりすぎないように注意しましょう
赤ちゃんが汗をかいている、顔が赤い、あせものようなものができている、呼吸がおかしいなどの症状が見られたら、服を着せ過ぎていることが原因かもしれません。スワドルを着用している赤ちゃんに掛けふとんは不要です。

・毎日洗濯して清潔を保ちましょう
赤ちゃんは寝てる間にたくさん汗をかきます。そのため、目に見える汚れがついていなくてもできれば毎日洗うのが理想的。整形済の服のようなタイプは、赤ちゃんが手の部分をしゃぶることも多いです。肌着と合わせて手洗い、もしくは洗濯ネットに入れて洗濯機で洗いましょう。

スワドルのおすすめな選び方

スワドルは何枚必要？

寝かしつけで毎日使うとなると、1枚でまかなうのは難しいでしょう。ただ、赤ちゃんによって合う・合わない商品もありますので、出生前に2枚程度準備しておき、生まれてから赤ちゃんに合うタイプのスワドルを数枚買い足すのがベストです。整形済の服のようなスワドルスーツを3,4枚、1枚布のガーゼタイプを3,4枚準備しておくと安心です。1枚布のガーゼタイプはおくるみとして使わなくなった後もブランケットやシーツ、吸水性があるのでバスタオルとしても活用できます。

【春・秋生まれ】春・秋用スワドルの選び方・ポイント

春・秋生まれの赤ちゃん向けに春秋用スワドルの選び方をご紹介します。

・パイル素材やガーゼなど、吸湿性と適度な保温性のある素材を選ぶ
・厚すぎず薄すぎない、程よい厚みの生地のオールシーズン用を選ぶ
・着せやすいデザインを選ぶ

春と秋は比較的過ごしやすい気温の地域が多く、エアコンなどの空調設備を使わずに過ごしているご家庭も多いかもしれません。とはいえ朝晩の気温変化が大きい場合もあるため、ほどよい厚みがあるオールシーズン用のスワドルを選ぶとよいでしょう。

赤ちゃんは大人よりも体温が高く、汗腺の密度が高いため寝ている間にもたくさん汗をかきます。熱中症やあせもにならないようにスワドルの吸水性を重視しましょう。

【夏生まれ】夏用スワドルの選び方・ポイント

夏生まれの赤ちゃん向けに夏用スワドルの選び方をご紹介します。

・通気性が良く蒸れにくい素材を選ぶ
・コットンやガーゼ、竹繊維など汗を吸収しやすい天然素材を選ぶ
・着せやすいデザインを選ぶ

なかでもオーガニックコットンを使ったスワドルはパパママに人気。
特に夏に使うスワドルは、スワドルスーツなど着脱しやすいものがおすすめです。汗っかきな赤ちゃんの場合、夜中に着替えさせることもあるかもしれません。そんなときにさっと脱がせて着せられると本当に助かります。

また、スワドルスーツタイプのものは着せ方や巻き方を覚える必要がないので、祖父母や兄妹に寝かしつけをお願いする場面でも簡単に着せられてとても便利です。

【冬生まれ】冬用スワドルの選び方・ポイント

冬生まれの赤ちゃん向けに冬用スワドルの選び方をご紹介します。

・保温性の高い素材を選ぶ
・キルト生地や中綿の入ったタイプ、裏起毛のタイプを選ぶ（特に寒い地域場合）
・着せやすいデザインを選ぶ

赤ちゃんが寝る部屋の温度が低い場合は冬用のスワドルと肌着を組み合わせるのがおすすめですが、空調などで部屋を温かくしている場合は、オールシーズン用のスワドルでも十分です。長袖上下の肌着を着せたうえで室温にあわせて適切なものを選びましょう。冬でも熱中症のリスクはありますので、着せすぎ・暑すぎには要注意です。

また、冬も掛け布団は掛けないようにし、思わぬ事故が起きないように気をつけましょう。

人気スワドルブランドとおすすめアイテム

aden + anais（エイデンアンドアネイ）

aden+anais（エイデンアンドアネイ）は世界中のパパ、ママから愛されているニューヨーク発のおくるみブランド。英国王室キャサリン妃もご愛用されているとか。大判で通気性も良く、使うほどに柔らかくなるモスリンコットン素材は、デリケートな新生児から安心して使えます。赤ちゃんが引っ張ったり噛んだりしても破れない丈夫さも持ち合わせており、安全に長く使うことができます。

1枚布で赤ちゃんを包む正方形・長方形タイプのスワドルが人気です。

Konny（コニー ）

韓国発のベビー用品ブランド。コニーといえば抱っこ紐が大人気ですが、新生児服やさっと脱がせて着せられるスワドルポーチ・スワドルスーツも柔らかく伸縮性のある素材かつ可愛らしいデザインで大人気！おすすめです。

gelato pique(ジェラート ピケ)

ふわふわもこもこ素材のルームウェアが大人気のジェラートピケは、BABY&キッズアイテムも充実。ジェラートのようなパステルカラーと柔らか素材がとても愛らしく、贈り物にもおすすめです。

10mois（ディモワ）

赤ちゃんがお腹にいる10か月を待ち遠しく感じるママのためにお手伝いをするという思いが込められた日本生まれのブランド 10mois（ディモワ）。特別な日に着たいようなおしゃれで可愛い高品質なベビーウェアや、グッズが豊富。

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いかがでしたか？スワドル（おくるみ）を上手に活用して、あかちゃんの快適に眠れてすくすく育ってくれるといいですね！そしてママパパの負担が少しでも軽くなりますように。